クラシックファンを増やす魔法使い"The Teaching Artist"

アメリカには「Teaching Artist」という肩書きがあり、クラシックを演奏するだけではなく、クラシックの魅力を面白く伝えてクラシック愛好者を増やしたい人を意味します。この言葉を最初に提案したのはエリック・ブース:

The Music Teaching Artist’s Bible: Becoming a Virtuoso Educator 2009
ティーチング・アーティスト: 音楽の世界に導く職業 2016

Eric Booth (著), 久保田 慶一 (翻訳), 大島 路子 (翻訳), 大類 朋美 (翻訳)
2017_6_7_Japanese

アマゾンより内容紹介:

「自分自身が音楽家であり、教育的手法を通じてさらに広い芸術・音楽の世界に人を導く。また自身の音楽家としての能力を向上させる。ティーチング・アーティストは21 世紀の芸術家のモデルのひとつであり、それは教育分野における高度な参加型学習モデルとして、公共施設などにおける芸術・音楽のアウトリーチ活動において必要不可欠なスキルとなっています。」


私はこの本に大きく影響されて、トークのスタイルに取り組んでいます。

例えば「白鳥」を弾く前にお客様に問いかけます:「みなさまのイメージする白鳥はどんなところにいるんですか?川?池?広い湖?一匹ですか?琵琶湖のように何十匹もいますか?周りの背景は自然ですか?それともボート沢山の観光地?それじゃあ、これからちょっとした実験をしましょう:これから白鳥を演奏しますが、このシーンで聞こえてくるメロディーは白鳥が感じている気持ちでしょうか?それとも人間が白鳥を見て感じているのでしょうか?メロディーが流れ出したらどんなイメージが湧いてくるでしょうか?」演奏が終わってから、どっちだったのかを聞いてみたり、幸せな印象だったのか寂しい印象だったのか、またいろいろ問いかけます。

頭を空っぽにして音楽をそのまま光を浴びるのように聴くのも気持ちいいですが、曲紹介の仕方だけで聴く方の経験が大きく変わると思います。お客様の表情が柔らかくなり、面白がってくれます。クラシックの聞き方には沢山あって、間違いなんかない。そして音楽から感じ取るものはみんなそれぞれだからこそ素晴らしい音楽であること。いろんなメッセージも伝えられます。

エリック・ブースのこの本にアイディアが沢山あります!是非、アーティストの皆様、読んでみてください。

「クラシックはよく分からない〜」が「クラシックは面白い!」になる瞬間、むちゃくちゃ楽しいです
🎶

(Note: 英語版しか読んでいないので、日本語版を読んだら感想を聞かせてください!)

♪〜〜〜〜〜〜関連情報〜〜〜〜〜〜♪

Sachi のコンサート情報

  LaVita 〜大切なあなたへ〜
「真夏の情熱のスペシャルコンサート」
  2017年7月29日(土曜日)
【会場】
日本橋社会教育会館【開演】14:30
【全席自由】大人3,500円 高校生以下1,000円(未就学児無料)
【出演者】石川寛子 Vn、大塚幸穂 Vc、長谷川芙佐子 Pno、大村典子 Harp  
【曲目】ひまわり、コーヒールンバ、ジュピター、ツイゴイネルワイゼン、映画「ラベンダーの咲く庭で」より、サマータイム、アイガットリズム、ラプソディーインブルー、ヘンデル:ハープコンチェルト、愛の夢、ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ、他
【アクセス】都営浅草線、東京メトロ日比谷線 人形町 A6, A2出口より徒歩4分
お問い合わせ&申し込み】メール:sachiho@timberringmusic.com
【主催】
Kクリエイト
【FB】
イベントページ

Sachi の演奏依頼の
問い合わせページ

Sachi の
チェロレッスン案内