プログラムに曲名を省略するのは勿体無い

クラシックって難しそうだし、お客様に親しみやすいように曲名を省略しているのは分かるけど、勿体無いと思う。原曲の名前の中に、イメージを膨らませるヒントもあるし、コンサートが終わってからもっと知りたい人は本来の曲名を知らないと本当に限られた世界の音楽しか聞けない。

例えば「菩提樹」。聴いたことあるかもしれないけど、原曲名を書き出すとこんな感じ:

F. シューベルト:歌曲集「冬の旅」作品89より第5番「菩提樹」D.911
Franz Schubert: “Der Lindenbaum”, from Winterreise, Op. 89, No. 5, D. 911

(解読:作曲家、編曲、原曲名、作曲家が書いた時期を示している作品番号、抜粋している部分の名前、作曲家の研究者がつけた整理番号)

こんなのがずら〜と書いてあったら「私には無理〜」と思ってコンサートに来ない人もいると思う。だから、チラシには簡単に書くけど、プログラムには書かせていただきたい。その理由は:

①原曲名でイメージが湧く
「菩提樹」の曲を聴いたことあったとしても歌詞は覚えていないかもしれない。でも「冬の旅」という作品の一部だと思うだけでイメージが湧く。イントロのピアノを聴くと風が葉っぱをパラパラ振らせている音に聞こえるかもしれない。

②動画を調べやすくなる
英語もプログラムに載せると、余計にハードルを高く感じるかもしれない。でも、例えば曲を気に入って、家に帰ってYouTubeで聴きたいと思って「菩提樹」で検索すると、ほとんど日本の動画しか出てこない。でも、「Der Lindenbaum」で調べるとこんな動画もある:



③CDを買いやすくなる
曲を気に入って、CDを買いたいと思って「菩提樹、チェロ、CD」で調べても、原曲の名前が出てくるわけ。本当は「冬の旅」の一部だと分からなかったら、そのCDに入っているかどうかも分からない。

④楽譜探しが楽になる
楽譜を手にいれようと思ったら、原曲の名前が必要。「菩提樹、チェロ、
IMSLP」で調べても出てこない。でも日本語でも「冬の旅、IMSLP」で調べると、原曲が出てくる。ラッキーだったら、誰かがすでにチェロのためにアレンジしているかもしれない。

だから、コンサートに来て、プログラムが長くて複雑で冷や汗かいてしまったらごめんなさい。別に興味がなければ無視していいから。でも興味が湧いてもっと知りたい、もっと聴きたくなったら、プログラムを元に次のステップに踏み出せる手助けをしたい。

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大塚幸穂 第8回 サロンコンサート in 館山(千葉県)
〜チェロとピアノの名曲で、心やすらぐひと時を!〜

 開催日:2017年9月24日(日)
  時間:第1部(昼の部)13:30開場 14:00開演
     第2部(夜の部)18:00開場 18:30開演
  会場:
蜂の駅ひふみ養蜂園2階ホール
  料金:2,500円(ハーブティーとはちみつのお菓子付)
  曲目:サンサーンス/白鳥
     フォーレ/シシリエンヌ
     マスネ/タイスの瞑想曲
     ショパン/序奏と華麗なるポロネーズ
     ダグラス/この素晴らしき世界
     マンシーニ/ムーンリバー
     美空ひばり/川の流れのように
     モノ/愛の讃歌 他
     *曲目は変更になることがあります。
 ご予約・お問い合わせ:090-1910-0368(佐々木)
 FBイベントページ:
https://www.facebook.com/events/511903475817255/

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