【会場】カフェと野菜 げんきの木【会費】1500円(小中学生500円)
【①部】13:00開場 13:30開演* お子さま歓迎の会
【②部】15:30開場 16:00開演* 小学生未満のご入場はお断りさせていただきます。
【出演者】渡辺美英子(朗読)大塚幸穂(チェロ)【朗読】宮沢賢治作「祭の晩」「鹿踊りのはじまり」
【チェロ独奏】村祭り、星めぐりの歌、鳥の歌、無伴奏組曲第3番より「クーラント」、歌の翼に、剣舞の歌、牧歌、里の秋
  *約1時間のプログラムです。終演後は45分ほど、おしゃべりカフェタイムがありますので演者とも楽しくご歓談ください♪
【アクセス】小川町小川623-1 東武東上線小川町より徒歩12分【ご予約&お問い合わせ】「げんきの木」TEL 0493-59-9566
【主催】カフェと野菜 げんきの木
〜 宮沢賢治童話 作品紹介 〜
「祭の晩」
はじめに…賢治作品の山男について…
山男は、きわめて背が高く、顔の色は黒く、目がするどくきらきらかがやき、山の中の岩穴などに住み、原始的なくらしをしているとされています。
その山男に村人たちがたまたま山の中でバッタリ出あってびっくりし、怪人だといいふらしたことなどから、山男は差別されています。
賢治作品には、山男が主人公の作品は他にもありますが、どの作品も孤独であっても、自由で、素朴なくらしをしている山男に親しみをもち、山男の純朴さ、善良さを強調し、人に大切な真実性を描いているように思われます。
祭の晩は……山男が祭の見世物を見に来て、出店でだんごを2くしたべてお金をはらえず、店の主人からののしられます。「ぶんなぐれ、ぶんなぐれ」という声もします。
その時居合わせた少年亮二が、山男に同情してお金をやります。
亮二のやさしさと、山男の正直でいじらしい心根があたたかい物語です。
「鹿踊りのはじまり」
けがをして湯治に出かけた嘉十は、途中のすすきの野原にうっかり手ぬぐいを置き忘れてしまいます。気がついて取り戻ると、6匹の鹿がそこの手ぬぐいにおそるおそる近づいたりとびのったり、不信がったり。やがて手ぬぐいの正体を知って、安心してうたい踊る鹿たち。
その面白さに見とれていた嘉十は、自分と鹿との区別を忘れて思わず飛び出してしまいます。
自然の中に生きる人間の素朴な魂が、風にゆれるすすきの野原で愛情になって鹿に向けられる、というものがたり。
自然とともに生きる人間の優しさにこころうたれます。
〜 渡辺美英子(プロフィール)〜
創造集団池小所属、舞台女優
同劇団は旧池袋小劇場が2010年12月に、池袋の地で40年間持続して来た劇場を閉じたことにより、2011年3月に創立した劇団。
舞台歴は旧池袋小劇場時代を経て27年。これまで出演の主な作品 木下順二や宮沢賢治の語り芝居、真船豊作「鼬(いたち)」、井上ひさし作「貧乏物語」「少年口伝隊一九四五」、チェーホフ作「三人姉妹」「かもめ」、ブレヒト作「セチュアンの善人」「第三帝国の恐怖と悲惨」、夏目漱石作「坊ちゃん」「夢十夜」他に出演。また、自由で豊かな演劇活動と平和と民主主義のための演劇人の組織(個人加盟)安保体制打破新劇人会議の事務局を担当。池袋地域における「憲法九条の会」の活動にも参加。今年4月には、3.11から2年震災復興・原発ゼロへ“生きる権利と文化”フェスティバル開催の事務局を担当。核のない世界を願い、ささやかであっても生きる力を生み出せるような文化の発信を続けて行くことをモットーとしている。