弦楽器奏者が梅雨を嫌う理由

外国のオケは夏の間、定期コンサートがなくて、演奏者が標高の高いリゾート地にある音楽祭に参加している理由は、夏場の暑さと湿気から逃げているからです。自分の為でもあるけど、何より愛する楽器が喜ぶからです。

何で楽器が夏を嫌う?


弦楽器が湿気の高い環境にいると、響きが減って、強弱のメリハリを付けるのが難しくなってくる。

それの理由は、木が天然の素材だから、水分を吸収し、膨らんで、重たくなって、柔らかくなって、変形しやすくなるから(実際メーカーさんが楽器を作るとき、湿気と温度を使って木を曲げて形を作っています)。【参考記事(英語)

弾く感覚としては、弦の張りが弱くなって、プレッシャーをかけると、ぐるんぐるん回るはずの弦が、すぐ潰れる感じ。湿気が高いと弓の毛も伸びてしまうから、弓でプレッシャーをかけると、すぐに弓の木が毛までついてしまう。楽器を弾かない人に説明するといつも寝る前に布団でストレッチするけど、ホテルの柔らかいベッドでやろうとすると、全然意味がない感じ。ボヨンボヨンだから。

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それでもプロは全力を尽くす!

今日の環境は72%(理想の湿度は40-50%

湿度で楽器が重たくなって響きが減ると音量の変化が付けずらくなる。それでも「音色」の幅を最大限に使えば、メリハリはつけることが出来る。「音色」を変えるには、楽器的には、弓と弦を中央に支えている「駒」からの距離を変化させること。技術的には、弓にその音色の為に適度な硬さとスピード見つけること。身体的には、出来るだけ自由に体全体が動けるようにすること(アレクサンダーテクニーク)。以上、現在今の私の考え方!

楽器から湿度を取る方法はないでしょうか?

乾燥した環境にしばらくおいて、乾くのを待つしかないです。状態によりますが、2-3日かかる場合もある。楽器屋さんから帰ってくる楽器の調子がいいのは職人さんの腕はもちろんだけど、楽器屋さんが環境を厳しく管理しているのも大きい!

よく言えば、この季節は「音色」の練習に最適!頑張ります〜

♪〜〜〜〜〜〜関連情報〜〜〜〜〜〜♪

  LaVita 〜大切なあなたへ〜
「真夏の情熱のスペシャルコンサート」
  2017年7月29日(土曜日)
【会場】
日本橋社会教育会館【開演】14:30
【全席自由】大人3,500円 高校生以下1,000円(未就学児無料)
【出演者】石川寛子 Vn、大塚幸穂 Vc、長谷川芙佐子 Pno、大村典子 Harp  
【曲目】ひまわり、コーヒールンバ、ジュピター、ツイゴイネルワイゼン、映画「ラベンダーの咲く庭で」より、サマータイム、アイガットリズム、ラプソディーインブルー、ヘンデル:ハープコンチェルト、愛の夢、ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ、他
【アクセス】都営浅草線、東京メトロ日比谷線 人形町 A6, A2出口より徒歩4分
お問い合わせ&申し込み】メール:sachiho@timberringmusic.com
【主催】
Kクリエイト
【FB】
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